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June 06 私は留守番元村です。
ご案内の通り、ヤスがハイリゲンダムサミットに行ったので、不肖元村が一人で留守居中。
サミットを見ていて感じるのは、最大の課題は「警備」?
今回も、政府指定のホテルからプレスセンターまで1時間、プレスセンターから会場まで電車で30分とかっていう、足の悪い状況での取材のようだ。
今朝のNHKニュースを見ていたら、プレスセンターから会場までの移動は、なんとSLだった。
ドイツの交通網がSLというわけではなく、普段はレジャー客が行楽に使っているイベント列車らしい。
SLって温暖化ガスをたくさん出しそうな気がする・・・。
留守番ではあるが、私は海外からのお客さんと丸の内でご飯を食べた。地魚料理が自慢の「Y」。
普段はシリコンバレーに住んでいる技術者である。
知人を通して「理系白書」に関心を持ってくれ、文庫本を1冊現地へ送ったところ、大いに刺激されたようで、「東京に来たから議論しましょう」ということだった。
当地には一説では2000人を超える日本人技術者と、その周辺の仕事をしている人が住んでいる。
パターンはいくつかあって、
・大手メーカーの駐在として渡米し、帰りたくなくなった
・留学し、帰りたくなくなった
・日本がいやになり、海外で再起を狙う
というのが代表的らしい。
じっさい、シリコンバレーで金持ちになると、ハンパじゃない。
「日本の理系が報われない」というなら、米国での成功モデルをばんばん重ねて、それを日本に紹介しましょうか、という話題も出た。
ただ「外国はいいよ!」というのは、少々無責任なトーンもないではない。
例えば頭脳流出という考え方。私は「出て行っても、いつか帰ってきてくれればいいのでは」と柔軟に考えているが、帰りたくなくなる日本だったら、流出したままになる。
外国はいいよ、というだけだと、日本は変われない悩ましさもあったりする。
きょう食事をした御仁は「いやあ、僕は日本の気候が合わないんです。日本に帰ると病気ばかりしてる」という。
カリフォルニアのような気候は、世界で5カ所あるそうだ。彼によると、チリの沿岸部、オーストラリアのパース、南アフリカ、地中海、そしてカリフォルニア。
彼はNY在住も含めると、30年近くアメリカで暮らしている。
昼食でいただいた地魚の刺身が、びっくりするほどおいしかった。
キンメダイ、マグロ、もういっちょ白身。
東京で刺身を食べて「おいしい」と思ったのは、1カ月ほど前の新橋「M」以来である。
プロフィルの写真を差し替えました。
アサガオ?じゃなくてペチュニア? October 17 大切なのは友達 ヤスです。
ある研究機関のトップを務めた人に会った。私の尊敬している先生である。科学者として、いい仕事をするために必要なことは何か、という話題になった。①科学②技術③お金ーーという表現を使われた。
「科学」というのは、独創的な視点ということなのだろう。「技術」は、新しい結果を導いたり証明する装置の開発に欠かせない要素。 そして「お金」である。お金を得るにはいろいろな要素が絡むそうな。不正があっては話にならないが、すばらしいアイデアがあっても研究費の申請書がつまらないようでは評価されない。流行を追う必要はないが、社会が何を求めているのかを意識しながら、書くことで随分、内容に差が出る、という。そして、世界と競争する以上、研究仲間の動向や各国の戦略を知って、メリハリのある役所などへのロビー活動も大切だそうだ。動向を知るには人脈が大切で、学生時代の先輩、同級生、後輩が鍵になる。 私のアラスカ大留学を導いてくれた赤祖父俊一先生は、「同じ釜の飯を食え」が口癖だった。苦労した仲間を増やすことで、いざというときに支えてくれるからだそうだ。国際交流が常識の時代だが、先生として海外の大学に短期間いてもお客さん扱いになりがちで、それっきりの人間関係になってしまう。学生のうちから来て、一緒に実験し、遊べば濃密な人間関係を構築できる。
卒業して、十数年。「田中さんも、もう少し年をとれば、お金の持つ意味が実感できるんじゃないかな」と冒頭の先生。私は遊びも苦労も合格できただろうか。 January 04 正月中の仕事きょうから仕事始め。会社はすでに平常体制に戻っていて、特に変わったこともない。
早出をこなしつつ、取材もしつつ、休暇中にたまった雑用を片付けている。
東京本社版だと元日、大阪では3日朝刊に載った理系白書新春企画「エンジニア対談」。宇宙飛行士の野口聡一さんとノーベル化学賞の田中耕一さんが作業服で1枚の写真に納まるという異色の対談である。お二人ともエンジニアなので、その関係の話題で盛り上がった。
紙面をご覧になってない方はこちらから。
今朝の朝刊の発信箱には、からくり儀右衛門こと田中久重の傑作「文字書き人形」が150年ぶりに完全修復されたという話題を紹介した。久重は東芝の創業者でもあり、江戸のエジソンとか呼ばれている。いま、江戸東京博物館で展示されていて、毎日実演も見られるから、機会があったらぜひ一度見ていただきたい。
年の瀬の29日、陳列作業の途中お邪魔して、所有者の東野進さんをつかまえて話を聞いた。あつかましく実演も見せていただいた。
文字を書く仕草の優雅さにびっくりしたのと、江戸の匠の技のすごさを知ってもらいたいと思って原稿にしたのだけれど、ほぼ同じ時期に都内版の催し案内に出ていたことが分かり、ボツになった。
からくり人形を、私はものづくりの原点としてみたが、新聞社の多くの記者は「珍しい人形」と見ている。だから記事掲載も「地方版の催しもの」レベルになってしまう。
実は昨年秋、愛知万博で披露された。このときの記事も名古屋本社版にしか載っていない。
日本が誇る文化的・技術的財産をローカルニュースで紹介するなんて、なんともったいない。だから発信箱に書かせてもらった。 April 08 野口さんヒューストン5日目。きょうも晴天。ジョンソンスペースセンターの広大な敷地内を、鹿が横切っているのを目撃した。 どうしてこう、連日早朝から予定が入っているんだろう。今朝は7時半から日程がスタートした。クルー7人の会見もあり、なぜかSMAPの香取君と吾朗ちゃんがスーツを着て参加していた。 きょうの主役は、シャトル「STS-114」の日本人クルー、野口聡一さんである。肩書きは「ミッションスペシャリスト(MS)1」。つまり5人いるMSの筆頭格ということだ。 軌道上を回っている12日間、野口さんは八面六臂の活躍をする。ほんとだってば。同郷のよしみ(日本)とか身びいきではなく、責任の重い仕事を、宇宙服を着て船外でやるのだ。独りではなく、4年来のパートナーで宇宙ベテランのスティーブン飛行士が一緒に作業をする。 当の野口さん、ヒューストン滞在中に3回ほどお会いしたが、なんだかのほほんとした雰囲気で、訓練の厳しさとか打ち上げ準備のあわただしさを感じさせない。本人も感じてないのか、上手にコントロールしているのか、それは定かではない。 メンバーからは「Souichi」とファーストネームで呼ばれている。私にはそれが「Switch」と聞こえる。 きょうは日本メディアのために合計75分のインタビュー時間があった。聞きたいことを結構聞けた。楽しかった。東京とヒューストンとの二元中継だったので、東京でカバーしている永山記者と、原稿は分担した。 カテゴリを「技術者人生」にしたのは、彼が「技術者の顔」をしているからだ。実際、野口さんは石川島播磨重工業出身のエンジニアである。今回のミッションにも、それが存分に発揮されるだろう。 写真は野口さんといきたいところだが、今晩の私の夕食。最後の晩餐はカップめん。なぜなら夕刊(日本ね)の処理があり、外へ出られないのである。 March 15 理系シンポIN関西長い1日だった・・・。 朝は6時起床。7時半に家を出て、大阪へ向かう。12時に会場の大阪商工会議所に到着。 パネリストのみなさんが顔をそろえていた。 13時半、シンポジウムが開幕。平日の午後にもかかわらず、300人を超える人が集まっていた。前半は、1人10分ずつ問題提起。私は最後、14分ほどしゃべり、尾身幸次議員に「主催者なのにオーバーして!」と叱られた。ほんと、すみません。 休憩を挟んで討論。 ・理系の経営者、理系人の処遇について ・日本のものづくりはどこへいくのか、科学技術はどうあるべきか ・理系の人材育成、これからどうする これが主な議論のテーマだった。しかしいつも感じるが、時間が足りない。会場からの質問にもすべて答えることができないので、申し訳なく思う。 パネリストの方々の元気に圧倒された。他人のフンドシで相撲をとってる私と違って、自分の職業生命を懸けて、あるいは社員の生活を背負って、本気で「理系」を生きている。 ともあれ、時間を30分オーバーして閉会した。詳しくは4月の特集面で。あるいは明日以降のこのブログで。 東京以外でシンポジウムを開くのは初めてなので、私自身は「初めまして」の気持ちも強かったのだが、休憩時間などに「いつも(記事を)読んでますよ」と声をかけてくださる方が多くいて、元気が出た。 そう、「ブログ、毎日見てます」という方もおられた。ありがとうございます。 「理系白書」の単行本を50冊並べておいたのだが、終わってみたら47冊売れていた。 パネリストの皆さんは(私も含めて)「しゃべりたりない!」って感じだと思う。議論の続きは、記事やこのブログを通して地道にやっていけばいい。 ともあれ、その後もう1件打ち合わせがあり、9時の新幹線に乗って帰って来た。車内は疲れ果てた「のぞみ族」でまったりした雰囲気。私も1時間ほど熟睡した。 明日は、お茶の水女子大学でのシンポジウムに誘われている。科学教育とサイエンスコミュニケーションが明日のテーマである。2月のアメリカ出張の報告もしたいし、おもしろくなりそうだ。 でもとりあえず、帰って熱いお風呂に入りたい・・・。 January 14 絶対、相対書き込みサボってすんませんでした。忙しくて忙しくて。 さて、中村LED和解についてさまざまなご意見。どれも「そうだなあ」とうなづきながら読んだ。興味深かったのは、メイデーさんの「会見であんなに怒るのは大人げない。理系人の悪いところだ」というご指摘。中村さんと3年あまり接してきた経験から推察すると、あれは戦術ではなく、真情の吐露である。ああいうストレートなところが私は好きなのだけれど、世間の常識に照らせば「和解したんでしょ?もっと大人の対応があってもいいんじゃないの」という意見も分かる。 理系人はクールヘッド(毛髪のことではない)というイメージで語られるけど、意外に熱くて感情を率直に出す人が多いと私も思う。 TBSラジオの番組では、「和解の金額、あなたはどう思う?日本の技術者、研究者は報われているか?」がテーマだった。リスナー(登録会員もいる)の66パーセントが「報われていない、だからもっともらってよかった」、19パーセントが「報われている。金額も十分」だった。(残りはなんなのだろう。聞きそびれた) 私自身は、金額の多寡を論じると泥沼にはまってしまうので、貢献度の設定について議論したほうが建設的だと思ったが、それじゃ番組は盛り上がらないのだろう。例えば、大金持ちさんとか会社の経営者は「ソコソコだな」と思い、私のような小市民は「高い!生まれ変わってもう一回働いても稼げない!」と思ってしまう。評価は個人の金銭感覚に依存する。 相対評価でいうと、分からなくなってくる。中村さんも会見で言っていたが、「訴訟を起こさなければ2万円だった。それが8億円になったと考えれば多い。しかし1審の裁判長が認定した600億円という価値からすれば、なんで8億なのか」ということだ。 じゃあ絶対評価がいいか。判決は一つの絶対評価の基準を作ると思っていたが、和解である。 中村さんの会見の7割は、司法制度への不満だった。「腐ってる」とまで言った。証拠開示が義務付けられてないし、宣誓はするが、ウソをついても偽証罪で訴えられない限りお目こぼしだからだそうだ。そもそも、司法でこうしたテーマを扱うのがいいのかどうか。そこも今後の宿題だろう。 番組は台本なし。生放送だし、自由にしゃべらせてもらった。スタッフが「テレビはカメラが自分に向いている時しかしゃべれないけど、ラジオはしゃべったほうが勝ちですよ」と言っていたが、そのとおりだ。 赤坂からの帰り、最高裁の横を通った。法治国家の最高峰には窓がない。「あっしとはかかわりのねえことでござんす」とばかりに、深夜の街にたたずんでいた。
January 12 中村現象たくさんの熱いご意見ありがとうございます。「ほんとは素直」さんの問題提起が的確で、建設的な議論が展開されていますね。 今回のことで考えたもろもろのこと。(順不同、独断と偏見含む) ・ノーベル賞級の発明をしても2万円!しか支給しない日本の企業風土(今は昔、ですが)と、それに甘んじてきた技術者の精神的風土、どっちも信じられない ・「発明の対価」が600億円になったかと思えば、6億円にもなる裁判官の判断基準って大丈夫か(ほかの民事裁判は大丈夫?) ・改正特許法の施行を前にして、よけいな判例を作りたくない、という司法当局の圧力がないとはいえない ・600億→8億は値切りすぎだが、2万→8億はすごい進歩だ、という見方もできる ・子供たちはこれで「企業の研究者になったら8億はもらえる」と思うのか、それとも「たった8億円か、ケッ」と思うのか。理科離れに関係があるのかないのか ・企業経営者が主に主張する「R&Dが失敗した場合のリスクは100%会社が負っている。研究者が成功した時だけ対価を声高に求めるのはフェアじゃない」というのはフェアか ・すべて「中村さんの特例」と考えたほうがよくないか ・「セールスなど営業部隊の努力も貢献大」というが、中村さん級の発明であれば、営業の範囲を超えるような気がする ・「中村さんは最高裁まで戦うと思っていたが、結局はカネだったか」と技術者からも落胆の声が上がる可能性がある。もちろん勝手に「正義の味方」と思うこちらもいけないのだけれど・・・ というところ。 ところで明日夜、TBSラジオの「アクセス!」という番組に出ます。リスナー参加の討論番組で、テーマが中村現象になるそうです。関心がある方は一聴を。
January 11 青色LED和解午前中は会議にカンヅメでした。 「もぐ」さんが話題を提供してくれましたが、青色LED訴訟の和解のニュース、みなさんはどう受け止めましたか。 中村修二さんの存在(言動)はあらゆる意味で、理系人、技術者に対する日本人のイメージを塗り替えたと思います。「理系白書」でも紹介しましたし、これは経済紛争というより科学技術事件だと思っています。 技術者の方々には「一緒にしないでおくれ」という方もいらっしゃるでしょう。「まねしたくたって真似できない」という方もいらっしゃるでしょう。 この問題をどこから見るかで、評価もずいぶん変わってきますが、こういう話題はいずれにしても、日本に足りない部分をくっきりとあぶりだしてくれます。 「ほんとは素直」さんあたりに、口火を切っていただきたい気もします(ご自分のページでなさったほうがいいかな)。
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