| 元村有希子・田中泰義's profile理系白書ブログBlogLists | Help |
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July 28 サイエンスカフェ@三省堂元村です。
東京では隅田川花火大会。街には浴衣の男女がたくさん。浴衣だと、少し歩くのがゆっくりになる。
そういえば先週、日本科学未来館で未来学会が開いたシンポジウムにパネリストとして参加したが、同じくパネリストの瀬名秀明さんが、なんと浴衣!だった。
「最近初めて浴衣を買ったので、講演で着てみたら好評で」と瀬名さん。確かに似合っていた。
ところでクイズ。
「大人になるほど、1年が短く感じるのはなぜか?」
今日の午後、三省堂(神保町)でのサイエンスカフェは、このなぞなぞから始まった。
私はコーディネーター。ゲストは分子生物学者で青山学院大教授の福岡伸一さんである。
事前の打ち合わせで福岡さんは「パワーポイントは使いません」とおっしゃった。こう言える科学者はあまり多くない。私も「ではそうしましょう」と応じた。
なので、きょうのカフェはトークのみ。
冒頭、福岡さんが出したなぞなぞがこれだった。
私の答えは「子どもは経験の大半が未経験。大人は大半が経験済み。大人になるほど印象的な場面が減ってくる。印象的な場面をつなぎ合わせた物理的な時間が短くなるから、短く感じる」というもの。つまり「気のせい」説である。
福岡さんの仮説は、子どもの体が持つ時間軸と、大人の体が持つ時間軸とを比べると、子どもは新陳代謝が活発で、体内時間が速い。大人はその逆だ。だから、大人の体が1時間と感じている時間が、物理的には3時間だったりする。それに気づいた時に「おや!8時間と思ったらもう1日経っていたのか!」という驚きにつながる、というものだった。
まあこれはスターターみたいなもので、福岡さんは、生物が持っている時間軸やバランス、生態系が持っている均衡を人為的に壊すことの危うさを語った。
例えば臓器移植は、自分の体の文脈に関係なく、他人の臓器をパーツとして植える行為。
BSEは、草食動物の赤ちゃんに(病気の動物の)肉骨粉入りのミルクを飲ませたことによって、種の壁を超えて広がった。
そういう話題を織り込みながらのトークは、部分を語りながら全体が見え、福岡さんの世界観もうかがえる、なんともおもしろいものになった。
長い研究生活を、たかだか90分で語りつくせるものでもない。
サイエンスカフェは、参加者の好奇心を、その世界の入り口に案内するのが精一杯だし、それもできず、空回りしたまま敗退することもたびたびだ。
きょうは、帰りに福岡さんの本を買って帰る人が多かったから、及第点をもらえるかな。
近著「生物と無生物のあいだ」(講談社新書)は、5月に出版されて15万部のベストセラーだそうだ。すごい。
会社によってちょっと仕事をして帰宅。なにせ今週は一度も電車で帰れなかった。
夕飯はそうめんチャンプルにしようと思ってニラを買った。
今年初めての桃も買う。3時間ぐらい冷やすとおいしいのだ。
桃は赤ちゃんの肌みたいだ。そっと扱うので、自然と優しい気持ちになる。浴衣を着たときの歩幅にも似ている。 July 16 台風のお土産元村です。
3連休3日目、モトムラはやはり仕事である。
毎週月曜日は「発信箱」の締め切りなのである。
これまた具合悪いことに(!)、私の発信箱の組み込み日(火曜)は、休日とか祝日とか休刊日に当たることがないので、休載がない。
だから、始めた日(2004年11月)から皆勤賞。
根気のない私が、よく続いていると我ながら感心する。
(出来不出来とは別の評価軸ね)
まあこのブログも3年になるし、理系白書も6年目に入ったし、私は実は粘り強い性格かもしれない。
(いや、執念深いという方がふさわしい)
ところで、台風のお土産と行ってもいい写真が京都のMさんから届いた。
Fairy ring と呼ぶそうだ。日本語では「菌輪」。
雨の後など、芝生の上に、キノコが輪を描くように生えることがある。
イギリスでは、妖精が踊った跡といわれていて、この輪の中の芝についた朝露を顔につけると美人になるなんていう言い伝えがあるんだって!
でも、検索してみたら、別のサイトでは「芝生を枯らす悪い病気!すぐに退治を」なんて書いてあった。
見つけたMさんによると、翌日はもうしなびていたそうです。
ちょっと幸せな気分になったので、お借りして掲載します。 June 10 びっくり元村です。
伊豆から帰ってブログを確認して気づいた。
私が伊豆から書き込んだ時間と、ヤスがハイリゲンダムから書き込んだ時間がまったく同じ。
うぉーーーーーー。
こういうのをなんというのか?
単なる偶然か。そうか。 @伊豆元村です。
今週末は伊豆に来ている。
朝、スペースシャトルが無事、打ちあがったのを確認して特急「踊り子」に乗った。
週末だけあって、周りはみーんな行楽の人々。日が高いうちからビールをプシュ!とやって、駅弁を食べている。
私の目的は勉強。日本全国からいろんな人たちが集まるミーティングに参加するのだ。
おおむね30代後半から40代の男女約50人。仕事はさまざまである。中小企業の社長、県知事、官僚、大学人、エンジニア、美術館長、ジャーナリスト、ホテルウーマン、国際機関の管理職、スポーツ選手ETC・・・。
視点も経験も発想も本当に多様である。
そういう人たちが集まって、一つのテーマを2日間かけて多角的に議論しましょうという催しである。
新聞記者は、いろんな職業の人に会う。
ただ、取材の時だけのつきあいの方が多いし、こういう催しも「取材」の場合は傍観者を決め込むのが普通だ。
取材だから、誰かとコミュニケーションはするのだが、相手の意見を聴くことが中心で、あるテーマについて「議論する」ことはあまりない。
この場では一個人として人の話を聞き、一般論でなく自分の考えを表明できる。
初日は講演と2時間半の討論。自分の視野の狭さを痛感する一方、もやもやとしていたものが整理できた。
たまには科学コミュニティ以外の集団で、洗濯物のようにもまれた方がいい。自分のスタンスがよくも悪くも分かる。
それにしても、あまりにもたくさんの情報を頭に入れてオーバーフロー気味。
寝る前に整理しておかないと、あすの議論に置いていかれそうだ。
ところで昨夜、香港在住の友人が出張で東京に来たので、新丸ビル地下で待ち合わせた。
初めて乗り込む新名所。
内装はとてもおしゃれ。まるでマンハッタンのホテルのようだ。(←書いて赤面。1回しかNY行ったことないくせに)
5階か6階のレストランフロアは、外のウッドデッキに飲み物を持ち出して、夕涼みしながら飲める。
ライトアップされた東京駅、その後ろに建設中のツインタワー。
それを眺めながらビールを飲んだ。
私たちのような夕涼み組が大勢いて、NYというよりアジアの公園の雰囲気だったが、ちょっといい時間だった。 April 28 大型連休スタート元村です。
大型連休初日。私は夜勤。
この連休もいろいろいーろいろ仕事がある。でもその間隙をぬって休むつもりだ。
ちょっと気になっているのは、
・新丸ビル
・国立新美術館
・東京ミッドタウン
の新名所御三家。ま、時代遅れの私でも、東京都民なら一度は行かねばなるまい。
GWをどうすごすか。ある日、母親から電話がかかってきた。
「あのくさ、ミステリーツアーて知っとお?」
なにやらうれしそうである。
「知っとるよ」
「それに行くよ」
「え?」
「バスに乗るけど、行き先が分からんのよ、おもしろかろ!」
私の親は、私以上に好奇心旺盛なのだ。
好奇心といえば、ホーキング博士が無重力体験、というニュース。
場所は宇宙ではなく、米フロリダのケネディ宇宙センター上空。飛行機が急降下すると、エアポケットのように無重力状態が生じる。宇宙飛行士の訓練などにも使われているが、博士はそれを8回も体験したそうだ。
写真を見ると、博士は喜んでいる。かわいい。
他紙によると、博士の車椅子生活は40年になるそうだ。 January 19 ジャーナリスト塾元村です。
朝から会議、会議、接客、面会と、会社に缶詰だった。
いま日比谷のプレスセンターに到着。
今夜は「日本科学技術ジャーナリスト会議」が主催するジャーナリスト塾の講師に呼ばれている。
あと4分で開講。
今のところ、集まった受講生は10人ほど。仕事を持っている社会人も多いので、6時半スタートは大変だろう。
きょうのお題は「理系白書とブログの取り組み」。
どんな議論ができるだろうか。楽しみ。
(ここからは翌日の書き込み)
・・・昨夜は最終的に30人以上の人たちが参加してくれた。
質疑も活発で、ハッとする質問やコメントも多かった。
講演1時間、議論1時間半。
質問や意見は、こんなふうだった。
「理系白書で訴えてきたことは、政策に反映されたのか?」
「おもしろいインタビューのコツは?」
「最近の大人は、自分の信念を子どもに伝えるのが怖いのか、科学的にみえるデータを使って説得しようとする。この風潮をどう思う?」
「インタビューに応えたり、マスコミに出てくるような研究者は一流の人ではないと思う」
「ポスドクや学生、院生を取材しているが、どういう基準で選んでいるの?」
「科学部以外が書く科学的な素材の記事について、科学部はどの程度チェックするのか」
「文理格差で引用される生涯賃金のグラフだが、私はこんなに稼いでない。どういう基準の調査なの?」
「ジャーナリストは起きたことだけを報道するのではなく、起きる前に警告することに使命がある」
「大学受験問題は主に男性教授が作っているから、理工系に女性が少ないんじゃないのか。問題作成者の半数を女性にしたらどうか」
「理系白書は科学技術の周辺部分のお話が多いが、科学技術そのものはどれくらい取材するのか」
「殺人事件などは、価値のない情報だと思う。これからの新聞は、価値のある情報だけを掲載したほうがいい」
「ブログで育てた影響力を、何かに活用しようと思っているか」
・・・などなど。
多岐にわたっていて興味深かった。
ジャーナリスト塾とはいえ、参加者のバックグラウンドはさまざま。本当にジャーナリストになろうと思っているひとはひとにぎりで、大半は「科学をジャーナリスティックに見つめる練習をしたい」という人たちだと感じた。
塾は本編のあと、11時まで放課後講習。熱心さには頭が下がる。 January 11 ハチ公の心臓元村です。
きょう(もう昨日ですね)は忠犬ハチ公の心臓を見た。
東大農学部に取材に行ったついでに立ち寄った、農学部の資料館で偶然めぐりあった。
「偶然」というのは、先日読んだ「解剖男」(遠藤秀紀、講談社現代新書)に、その心臓のことが書かれてあったのを覚えていたからである。
それによれば、渋谷駅前で銅像になっているハチ公は1935年3月に死んだ。
なきがらは剥製になって、上野の国立科学博物館に保管されている。
剥製になるまえに、病理解剖された。
執刀したのは、後に東大家畜病理学教室の教授となる山本修太郎博士らのグループ。
詳細な剖検記録が残されているが、そこに潜む不思議は、ハチ公の死因としてフィラリアがいっさい触れられていないことだという。
きょう見たハチ公の心臓には、フィラリアがたっくさん寄生していた。
ところが、記録から読み取れる「死因」は、胃の中に残されていた焼き鳥の串3~4本だそうだ。
筆者の遠藤氏は「フィラリアで弱っていたところに、串による消化管の損傷が加わったのが死因かもしれない」と推測している。
それにしても、標本にして残した心臓にあれだけのフィラリアが認められながら、記述がないというのは不思議だなあ確かに。
私が感じたのは「ハチ公の心臓って大きいな」というものだった。
すみません、しろうと風で。
ご覧になりたい方は、本郷の東大農学部正門わきにある農学部資料館へ。
平日昼間なら誰でも見ることができます。 November 16 並行処理脳元村です。
ここんとこ、空気の透明度が高い気がする。夜、時雨が降っても、朝にはすっきりと青空が広がっている。私の家のベランダからは、連日、雪の富士山が拝める。
ありがたいことだ。
年の暮れが近づいているので、仕事もあわただしくなってきた。
日々の取材に加えて、年末年始の準備が加わったからだ。
詳しくは書けないけれど(楽しみ♪)、いろんな作業を同時に進めている。
理系白書シンポジウムINつくば(10月15日)の特集紙面づくり。
理系白書シンポジウムIN仙台(12月23日)の準備。
元日に配られる分厚い特集。私はメインで1つ、サブで1つかかわっていて、その準備が大詰めである。
あちこちに電話したり、アポイントを取ったり、見積もりを取ったりしながら、「あれ?今私は何の仕事をしてるんだっけ?」と思う瞬間がある。
巷間言われている説によれば、女性のほうが、いくつかの作業を同時に進めることが得意なのだそうだ。
例えば料理は、いくつかの作業が同時に進む。しかも同時に調理が終わることや、ちょうどいいタイミングを見計らって下ごしらえを進めることも大切だ。
女性のほうが、並行処理が得意だとすれば、男性に比べて料理は上手だということになる。
でも、本職の料理人は男性が圧倒的に多いなあ。この仮説はそんなに簡単な仕組みじゃないのだろう。
いじめ問題に関するさまざまなご意見をありがとうございました。
「他人事みたいな」というコメントも、ご指摘の通り。
つまり「私はどうこの問題にかかわればいいのか」が、自分としてはまだ定まってないのだと思う。
WHOが出している「自殺報道ガイドライン」、何かのヒントになりそうだ。
今朝の朝刊家庭欄に、歌手の川嶋あいさんが、いじめに関するメッセージを寄せている。
若いのにすごいなあ!と感心。
彼女が苦しみを乗り越えたプロセスは、読んで励まされた。
この人を私は最近まで知らなかった。
先月のシンポジウムinつくばの準備中、筑波大学の山海嘉之さんから「障害者の集まりに招かれていったら、若いのにしっかりした歌手がいて、歌もよかったですよ」と教えてもらったのだった。 November 08 モスキート音元村です。
今夜は夜勤。朝刊(疾患腎移植、竜巻)、夕刊(竜巻から一夜)と科学関連ニュース満載で、スクラップに時間がかかった。
竜巻、といえば、私は数少ない米国滞在中、竜巻警報にかちあった経験がある。
あれはアラバマ州ハンツビルで、スペースキャンプに参加していたときだった。
いわゆる「カマボコ兵舎」みたいな、わりと安普請な宿舎で、夜10時消灯なので、することもなくてぐっすり寝ていた。
そしたらすごいサイレンが鳴って、外でみんなが騒いでいる。
なんだなんだ?と起きたら「竜巻が来るから避難して!」とスタッフが駆け回っていた。
安普請宿舎を離れて、鉄筋コンクリートの建物に避難。
1時間ぐらい待ったところで「竜巻はそれたから宿舎に戻って」と指示があり、戻った。
台風だと、風がだんだん強くなるからそれなりに心の準備ができるが、竜巻はいきなり来る。
アメリカの人々の反応がただならぬ感じだったので、それに一番驚いた。
ところで・・・
昨夜、ぼんやりテレビを見ていたら、ネプチューン(というお笑いユニット)が進行する理科番組があった。
「ネプ理科」という番組で、理科を素材にしたバラエティ仕立て。笑って「へえ」と思える、こういう科学コミュニケーションも「あり」だなと思う。
その日のお題は「モスキート音」。周波数1万7000ヘルツを超える高音は、若い人にしか聞こえないらしい。
教室で携帯の着信音に使うのがはやっているそうだ(だって先生には聞こえない)。
ちなみに、今年のイグ・ノーベル平和賞を受賞している。
実際にテレビの向こうでやっていたので、耳を澄ましてみたが、聞こえなかった。
私自身は耳の感度がよく、高校1年の物理の授業で「これはコウモリ並みの高周波音です」と先生が言った音が聞こえた人間である。
でも寄る年波には勝てないってことか。
ちょっと面白い体験だった。
November 05 壁からキノコ元村です。
3連休の3日目は出社した。今週中にカタをつけなければならない原稿など、とりあえず4本、めどがついた。
ほっ。
ところで・・・
取材班員のN記者が先日、「元村さん、これ見てくださいよ」とカメラを差し出した。
モニターを覗いたら、キノコが写っている。
「これなに?」
「キノコです。壁と天井の角から生えたんです」
「うそ!男おいどんじゃあるまいし」
「ホントです。今朝、気がついたら生えてました」
N記者の住まいは先月の長雨で雨漏りの被害をこうむった。
その水分が、壁と壁紙の間にしみこんでいて、そこに潜んでいたキノコの胞子がむくむくと育ったらしい。
全長約3センチ。家族が朝、「天井に虫が止まっている」と言い出し、よくよくみたら生えていたそうだ。
「これ、なんていうキノコかな」
「さあね、知りませんよ」
「食べられるのかな?くすくす」
「笑い事じゃないんすからもう・・・」
それにしても胞子がいつの間に紛れ込んだのだろう。外国産かもしれないな。
「建材がシイの木だったらシイタケ、パインだったらマツタケが生えるかも♪」
「もう!元村さん!」
ごめんごめん。でもちょっと楽しい報告だった。 October 31 クジラの細胞元村です。
きょうは午後から出張。
パソコンの代わりに、いくつかの書類を持って新幹線に乗った。
細かい点検が必要なゲラ、「理系白書」に関する取材メモ、コメントを頼まれている原稿、正月特集の企画書、などなど。
机に座っていると、電話や来客やさまざまな問い合わせやテレビ(新聞社のオフィスにはテレビがあって24時間ついている)があり、作業を中断することが多い。
新幹線の中は邪魔されないから、とってもはかどった。
わざわざ移動に新幹線を使って、コンパートメントを借りて原稿を書く作家もいるとか。
取材と打ち合わせは順調に済んで、新幹線まで1時間、相手と食事をした。
メンツは数学者と生物学者。
生物学者さんは、ご両親も研究者だそうだ。
「ご両親は何を研究してたのですか」
「えっと、クジラと麹菌」
「これまた極端ですね」
「でも真核生物よ」
「ところでクジラって細胞数どれくらいですか」
「そうねえ・・数えた人いないんじゃないかな。人間だって60兆個数えたわけじゃないし」
「でも人よりは多いはずですよね。1京ぐらい?」
「体が大きいから細胞数も多いかどうかは分からない」
「そうなんですか」
「例えば細胞のサイズでいうと、マウスよりニワトリのほうが小さい」
「えー、おもしろい」
・・・と言っているうちに、時間は飛ぶように過ぎ、新幹線の時間まで15分。
タクシーを飛ばして間に合った。
東京で新幹線を降りるとき、隣の車両をふとのぞいたら、床に寝ているサラリーマンがいた。
どういう熟睡の仕方だろう。
いずれにしてもお疲れさん、である。 October 14 カルソネラヤスです。米科学誌サイエンスの13日号に、生物界で最小のゲノムサイズの共生細菌が報告された。1ページの短い論文。
その細菌は、「カルソネラ」という名前で、昆虫キジラミの体内で生きる。ゲノムサイズは16万塩基対。遺伝子は182個とある。疑問がわく。初歩的なことで恥ずかしいが、16万で最小というが、ウイルスはもっと小さいのでは。記事にする前には確認しなければならない。取材は一つ一つ勉強になる。 生物学辞典の付録のページをめくった。ウイルス分類表と生物分類表と分けてある。細菌は生物分類表に列挙されている。そう、細胞を単位としないウイルスは生物ではない、としているのですね。これまでに2000種ほどの生物でゲノム解読が終わっているそうだ。 ところで、論文の筆者の一人は服部正平先生。ヒトゲノムの解読完了のとき、解読の手法を、この分野に欠かせないイギリス学者サンガーさん(ノーベル賞学者)に触れながら丁寧に分かりやすく、楽しそうに教えてくれた。あいにく出張中で電話での取材になったが、「ミトコンドリアは細菌が共生して誕生したとされるので、ミトコンドリアの研究に役立つんだよ」と生き生きと語ってくれた。へえー。一つの発見から次の発見につながる面白さも、先生が楽しそうに話すことも、原稿を書く原動力になる。 そうそう、日ハムが優勝した。相手はドラゴンズ。私は岐阜生まれ。親族は、ドラゴンズファンが多い。私は日ハムを応援する。 August 03 夏だ、イベントだ夏休みだからか、いろんなイベントが予定されている。
とりあえず8月にあるおもしろそうなものを紹介。
写真は今晩食べたトマトのムース。
トマトだけど白いのだ。水分だけを取り出すから白くなるのだそうだ。
食べるとちゃんとトマトの香りがした。
★インターナショナルサイエンスショー
理科教師らでつくるおなじみ「ガリレオ工房」と、タイのサイエンスプロデューサー、Janchai博士が一緒に実験ショーをやるそうだ。
8月18日午前10時から、、東京都の国立オリンピック記念青少年総合センターで。小学3年生以上の300人を募集。
申し込みは10日まで。概要や申し込みフォームはこちらから。
ガリレオ工房の理事長、滝川洋二さんはこの春、ICU高校から東京大客員教授に転身した。ガリレオ工房は、あの米村でんじろうさんが籍を置いていた実験のプロ集団。
★次世代文化フォーラム「アート・テクノロジー・サイエンスの領域を越えて」
科学・技術と芸術を融合させて新しい文化をつくりだそうという意欲的なイベント。
8月30日午後2時から、東大安田講堂。
基調講演はロンドン大名誉教授で科学哲学者、歴史家のアーサー・ミラー氏。
その後、パネルディスカッションがある。文化庁長官の河合隼雄さん、学術会議会長の黒川清さん、JAXA理事長の立川敬二さん、照明デザイナーの石井幹子さんらが議論する。有料だけどおもしろそう。詳しくはこちら。
★「リスーピア」オープン
パナソニックの科学ミュージアムが5日、オープンする。東京・有明のパナソニックセンター内。
理科数学を楽しく体験できるらしい。現場の先生たちも構想段階から参画したそう。自由研究のテーマが見つかるかな。
★六本木ヒルズに満天の星
大平貴之さんの「メガスター」が8月末まで、六本木ヒルズで鑑賞できるそうだ。午前1時まで、ってのがいい。デートにいかが。
★関本・有馬塾
1日から始まっているのだけど、富士山の裾野で理科好きの少年少女が合宿しながら科学をエンジョイしている。
その様子が動画でも見られる。私も講師の1人に呼ばれた。おそらく唯一の「しろうと」だろう。楽しみ。
で、先日「収録」した動画もアップされていた。めちゃぎこちない・・・・(汗)。
March 23 春なのに桜開花。北の丸公園周辺の桜もほころび始めたらしい。
「らしい」というのも、見ている余裕がない。
4月からスタートする夕刊特集の準備。ずっと抱えているヒマネタ。きちんと取材しないといけないネタもあるのに、ほっといたままである。
あー!!
体が二つほしい。分身と自身とで、交替で寝ながら24時間働けたら、効率上がるのになあ。
気になるニュース。
ビートルズの蝋人形が東京タワーに展示されるそうだ。
似てるけど、似てるから怖い。ヒューマノイドにみられる「不気味の谷」と同じだ。
限りなく似せようと、自然にしようと頑張るのだけど、あまり似すぎると不気味に感じるというあの心理。
でもファンには垂涎のチャンスだろう。
ペット人口、米国人口を上回る。
やっぱり家が広くて一軒家だからかなあ。3億6000匹のイヌネコが飼われているという。
そういえば、後輩のO記者が、
「近所に、フェレットを飼っているおじさんがいるんです」という。
「なんで分かるの?」と聞いたら、
「ひもでつないで、複数のフェレットを散歩させているからです」と。
フェレットって屋外を散歩させなくちゃいけなかったのだっけ?いずれにしてもかわいい風景だろうなあ。
久しぶりにプロフィルの写真を変えた。銚子の灯台から登る春の日の出。
January 06 ワインとトマトまずはお知らせ。 正月の間に総アクセス数が140万になっていました。100万突破が10月23日だったから、1日平均5700件ぐらいのアクセスがあるってことだ。 それに見合うことを書いているかどうかははなはだ心もとないけれど、最近は「コメントがおもしろい」という感想をよくいただく。つまりお客さんがお客さんを呼んでいると思っている。 そんなことも含めて、日本新聞協会発行の「新聞研究」1月号に書いたので、お近くにあったら読んでみてください。 宣伝ついでに宣伝すると、岩波の「科学」、新年号(1月号)の特集は「理系の説明責任」である。私も小文を書かせていただいた。これもお近くにあれば。 ところできのう行ったバーのマスターは、それはそれは研究熱心な人だった。 「世間のワインの注ぎ方は間違っている」 「世間のシェーカーの振り方も間違っている」 という持論を持っている人だ。言うだけでは信じてもらえないから、科学的にこれを証明してくれる人がいませんかね、という。 一般的な注ぎ方と、オリジナルの注ぎ方を同じワイン、同じグラスで比べる簡単な実験をしてもらった。 「どっちがおいしいですか?」という問いに対して私はことごとく反対の答えを述べ、マスターに「店屋物ばかり食べてるでしょう。味覚が壊れてます」とあきれられた。うへ。 そこで最後に飲んだのが、マスターオリジナルのカクテル。赤ワインをグラスに3分の1、その上にトマトジュースを注ぎ、粗挽き胡椒を振る。トマトジュースを使ったカクテルといえばブラディマリーにレッドアイだけれども、ワインと合わせると、アルコールの存在がほとんど隠れて、不思議なコクが出る。 元村「おいしいですね」 マスター「でしょ」 元村「野菜入れてガスパチョ風にしたいね」 マスター「暖めたらスープになりますよ。ワインの飲み残しを持て余したら作ってみてください」 元村「白ワインとの相性は?」 マスター「いいです」 元村「海辺で飲むとおいしそうですね」 マスター「やってみました。おいしかったです」 ・・・と、あくまで実証主義のマスターなのであった。 December 20 5年もの早朝の新幹線で、なんとか東京に戻ってきた。
昨夜のうちに京都に移動しておいてよかった。富山は雪に降り込められて、飛行機は軒並み欠航だったようだ。
それにしても、歴史的な(大げさか)大雪に遭遇できたことになる。本人にあまり自覚がなかったのは反省。
長時間の移動で、富山で買った昆布〆(要冷蔵)がいたんでいないか気がかりである。
それで思い出した。
富山で出会った高校の物理の先生から、興味深い話を聞いた。
私が賞味期限1カ月半オーバーの納豆を食べた話が話題に上った時、
「私は、生卵を5年間、冷蔵庫内で放置したことがあります」
と、まるで実験結果を報告するように話してくれた。
学生時代、生卵を捨てそびれたのだそうだ。引っ越しを前に、勇気を出してそれを割ってみた。ちなみに、独りではもったいないと思い、友人を呼んで一緒に観察した。
「白身は完全に蒸発して、中には黄身だけが残っていました。濃い黄色で、不思議なことに、完全な球状を保っていました」
さらに先生は、2年ものの放置卵も割って比べてみたそうだ。
「食べてみましたか?」と私。
「さすがに食べる気にはなりませんでした。5年ものは黄身の乾燥も激しく、触るとサラサラの粉になりました。2年ものは多少湿気があって、ボロボロと崩れました」と先生。
納豆に関しては、「1年もの」に挑戦したことがあるといい、「乾燥納豆みたいで粘ってくれなかった」と話してくれた。
探究心バンザイ。 December 13 馬鹿力階段から落ちた影響で、全身が痛い。
直接の打ち身は尾てい骨と右ひじだけ(のはず)だが、首筋、両肩、左腕、背筋、むこうずねと全身の筋肉がいたむ。どうなっているのか。
以前、「火事場の馬鹿力」の秘密を取材したことがある。人間の筋肉は実はすごい力を出す潜在能力を持っているけれど、普段は脳が抑制しているらしい。たしかに、いつもフル稼働していると、不用意に関節を痛めたりする心配もある。
実験では、力をいっぱい出しているつもりでも、実は潜在的な能力の7割ぐらいしか使ってなくて、その「余力」は男性より女性、アスリートより普通の人、若者より高齢者の方が大きいそうだ。
階段を踏み外した瞬間、私の体は驚くべき馬鹿力を出して、転倒に抗おうとしたのかもしれない。
これは仮説。
でも首筋は軽いむちうちかもしれないな。
昨晩、東京は初雪。九州出身でアメリカ在住、いまは一時的に帰国中の御仁と軽く飲む。〆はもちろん九州ラーメンだ。
私「あっさりとんこつ」
彼「僕はこってりとんこつ」
私「それと一口餃子」
彼「瓶ビール1本」
打ち合わせた訳ではないが、のんべえは波長が共鳴する。
そうそう、どなたかが「新聞記者が誰かと食事をするときのお勘定は」とお尋ねだったが、基本は割り勘。場合によってご馳走になるときも、逆もある。その飲食代は、たとえ取材でも自腹。したがって我が家のエンゲル係数はとても高い。 December 03 閉店コンビニ久しぶりに電車で帰ったら、よく立ち寄るコンビニが閉店していた。
ショック。
最近、近くに深夜スーパーができて、客が減ったのか。それとも違う建物になるのだろうか。
なくなってみて分かったことが二つあった。
一つは、その店にシャッターがあったことだ。今は閉店しているので、シャッターが完全に降ろされている。
シャッターなんて初めて見た。
そりゃそうだ、24時間営業なのだから、シャッターが下りるのは、店じまいの時しかないはずだ。
なのになんで装着されていたのか、考えると不思議である。
もう一つは、周囲の夜道が急に暗くなったこと。
ちょっと心細い思いをしながら通った。
コンビニは、生鮮食品置いてないところが多いし、値段は高いし、なるべく使わずに済ませたい。でも実際には結構使っている。
ストッキングがなくなっていたら、出勤前に立ち寄るし、翌朝早くから急な出張なんて時は、コンビニのATMが強い味方になる。
24時間営業はスローライフに反するなどといわれるけれど、私は防犯灯としても頼っていたのだった。なくなって気づくのね。
週末にかけて6本原稿を片付けなければならない。明日はせめて会社に行くまいと決心して、パソコンのACアダプタも持って帰ってきた。
帰りの電車で読もうと、帰りしなにかばんに放り込んだ杉浦日向子の江戸ものエッセイ「隠居の日向ぼっこ」がおもしろくて、読み残しも帰って来て読む。
彼女は確か、ソ連(そば屋でお酒を飲む愛好者連盟、正式名称忘れた)創設者。私の心の友である(会った事ないけど気が合うような気がする)。この夏46歳で亡くなった。
この本は生前の連載を集めて死後に出たものだ。
最後のエッセイは「お葬式は参列者に一杵ずつ振舞ってもらって、盛大に餅をついて極楽行きを祝ってもらいたい」と結んであった。書いた時にはまさか、自分が死ぬなんて思ってなかっただろうと思う。
はなむけに、熱燗をキュッとやった。
October 30 アストロノミー・パブきょうも寝坊。日曜日だが、焼そばではなくスープを作っている。
たまねぎとセロリ、にんにくを、お休みだからいつもより念入りにいためた。
キャベツをギュギュッと鍋に押し込み、セロリの葉っぱを乗っけてふたをどかん。これを書いている間にいい匂いがしてきたぞ。
これからソーセージとエリンギを投入するのである。
きのうは、三鷹駅前で開かれた「アストロノミー・パブ」に出かけてきた。国立天文台と三鷹市の共催で、これから毎月第3土曜日に開かれる「天文居酒屋」である。サイエンスカフェが、少しずつ開かれるようになってきたけれど、これは天文にフォーカスしていることと、お酒もOK、お料理自慢というところがちょっとうれしい。会費も居酒屋価格の3000円。
初回はお披露目を兼ねて、関係者が集まった。私の先輩、青野由利記者と海部宣男台長のトークがあり、立食パーティ。海部さんは天文をうたった詩歌の話を。清少納言の時代、流れ星は「よばい星」と呼ばれ、通い婚の慣習と結びついていた、なんていうエピソードも語ってくれた。
学者の普段着の話が聞けて、おいしいお酒と食事と、参加者同士のおしゃべりが楽しめる、こんな集いがもっともっと増えたらいいなと思う。発案者の縣さん、おつかれさまでした。
ちなみに11月は19日午後7時から。20人を超えたら抽選。問い合わせは三鷹ネットワーク大学。
写真は会場の様子。それから、天文台の若い人たちが作って全世界制覇の野望を抱いている「宇宙トイレットペーパー」(230円)。
トイレに長居しちゃいそうだな。
July 02 科学と芸術さて、スクラップと夕飯を終えてこれから仕事だ。
その前にいくつかお知らせ。
広島の高校生が、地元にすんでいるオオサンショウウオのDNA(の一部)を解読して、「遺伝子音楽」にしたそうだ。4日にその演奏会があるから、ご関心のある人はどうぞ。
杉真理さんも一肌脱いで、いい感じの曲を提供している。
4日は、世界物理年関連のイベントもある。アインシュタインを「能」にしちゃったのである。免疫学者の多田富雄さん作「一石仙人」。S席は6000円とちと高いが、自由席なら手ごろ。能の前にトークセッションもある。それから、アインシュタインが日本の哲学者に送った直筆の「怒りの手紙」の実物も会場に展示される。
どちらにも共通しているのは、純粋科学を芸術とリンクさせようという志だ。DNAを音符に置き換えると、豊かな「いのちの旋律」に生まれ変わる。科学の偉人を東洋的な味付けで伝統芸能に昇華させるなんて、どんな出来上がりだろうか。
日ごろ、科学と聞くと引いてしまう人にとって、すっと入り込めるこういうチャンネルが、もっと増えてもいいと思う。
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